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一日に数回、各駅停車の鈍行列車しか止まらない静かな駅です。それでも村にとっては重要な生命線、小さな駅は村人の心の拠りどころです。
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改札口は無人ですが、この村の人々は正直が自慢。咎める人がいなくても、荷物の受け渡しも見送りも、お行儀良く所定の場所で行います。
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駅はお年よりの憩いの場。誰からとなく集まっては、日がな一日おしゃべりをしたり、ホームを掃いたりして過しています。
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ファーマーの多いこの村、駅はいつも村人が持ち寄った季節ごとの花で飾られます。寡黙な村人にとって、旅人への精一杯の歓迎のしるしなのです。
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駅舎の手入れは、腕に覚えのある若者が集まってやります。毎年春の補修工事の時にはトンカチの音に交じって、お弁当を差し入れる娘達の声が賑やかに響きます。
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駅の時計塔は、村で一番大きく唯一正確な時計。だからといってのんびりとしたこの村では、時計を見上げる人も滅多にないのですけれど…
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一面の雪に覆われる冬、吹雪の中にもクッキリと映える駅の赤屋根は、人々の心を励まします。
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コレといった事件の起きないこの村では、駅の赤いドアを誰が誰と何時くぐったかは、奥サン達の最大の関心事なのです。
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今日もStジェームス駅はひっそりどっしりと、夢も希望も悲しみも、じっと見つめて建っています。
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